最近のオビでの悩みは、「吠え」。
興奮し過ぎて 演技中に吠えてしまうのだ。鼻鳴きやら 吠えやらが出始めると、オビの精度がグンと下がる。

2年ほど前から 曲を通しての練習などで「吠え」が出始めた。綺羅がするべきことが分からなくて「吠え」ているのだと考えていた。ある種のストレスが原因なら その原因を取り除くことをメインに考えてきた。が、ライブコンペに出ることで、「吠え」は一層ひどくなったように感じる。
昨年11月の神戸でのライブコンペでは、リンクに入る前から集中できず、ムーブが始まると初めから終わりまで鼻鳴き。HTMにエントリーしていたので、どのポジションでもハンドラーにキッチリと添う脚側を維持しなければならないのに、メタメタだった。


吠えや鼻鳴きの理由が明確に分からなかったことが、吠えに対して具体的にアプローチできなかった原因。

コンペ自体がストレスだから?
室内環境が苦手だから?
明確なポジションの理解が出来ていないから?
遠隔作業がストレスだから?
ハンドラーの指示が分かりにくかったから?
練習が足りなかったから?
ハンドラーが緊張していたから?

どれも当たっていなくもないかもしれない。
だけど、何となく違う理由があるように思っていた。

漠然と感じていたのは、「義務感の欠如」。
義務 という言葉に抵抗感を持つ人もいるかもしれない。
誰だったか忘れたけれど、「あなたは自分の犬に義務で踊ってほしいの?」と言われたこともあったっけ。
たしなめられるような口ぶりだったけど、私は自分の犬達に義務感を身につけてほしい。

嬉しそうに愛犬が共同作業をする姿を見るのは嬉しい。
だけど 「やる」「やらない」を決めるのは犬ではない、ハンドラーなのだ。
家庭犬と楽しむためだけにトレーニングをするのなら 競技会になど出る必要はないと私は考えている。競技会に出たい、人前で演技がしたい、と思っている犬なんかいやしない。競技会に出るのは あくまでもハンドラーが望んでいることなのだ。
だからこそ、競技犬は絶対に「義務感」を身につけるべき、と今では確信的に思う。「自制心」と言い換えてもいいかもしれない。
犬が競技会が好きでない理由なんか 山ほど見つけられる。

遠征で疲れて いいパフォーマンスができないから。
自宅でないから睡眠の質が悪くて 休息が十分でなかったから。
ジャッジが外人だから。
囲まれたリンクで閉塞感があるから。
知らない環境そのものがストレスだから。
体調が万全じゃなかったから。
etc・・・

では、犬にとってマイナス要因となるすべてを排除してあげられますか?
それを叶える可能性はたった一つ、競技会に出ないこと、です。

それでも ハンドラーが競技に参加したい、と思うのなら、自分の犬に「義務感」または「自制心」を持たせなくてはいけないと思う。

綺羅に生き生きと動いてほしくて、何とか動いてほしくて、人様が目を剥くような豪華なご褒美や玩具を用意したものだ。その甲斐あってか、一見、綺羅はダンスが好きに見えるようになった。少しずつではあるが、ライブでのパフォーマンスも以前よりはマシになってきたようにも見えた。
だけど、昨年11月のコンペでの綺羅の態度は酷いものだった。
「何でもいいから適当にこなせば 豪華なご褒美がサブリンクにあるもんね」
「早く 早く エンディングに~」
心ここにあらず。
結論から言えば、報酬への期待で興奮し、鼻鳴きと吠え。リンクに入る前から、綺羅の頭の中は演技終了後の報酬のことしかなかった。自分がすべきことなど 二の次、三の次。正直言って、リンクに入る直前、一度 控室に綺羅と戻って 「締め上げてやろうか」と思ったほど酷かった。もちろん OPDESでは こうした行為は失格扱いとなります。
「あぁ、リンク外に出て、犬を一度 落ち着かせてから再入場したい」と思いつつも そんなことは叶わないので入場。当の綺羅は、と言えば、相変わらず 早くルーティンを終わらせたい~、としか考えていなかった。当然、頭のネジもぶっ飛んでいるから 守るべき約束事が全部 雑になる。コマンドもエラー。脚側は とても脚側と見える代物ではなかった。

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1月末が締め切りのOPDESのビデオコンペのための撮影を4日前にした。この時の綺羅も昨年の神戸の時と同じ。
犬のテンションを上げるために、ハンドラーのみリンク内を曲をかけて踊る姿を見せる。コマンドも言いながら動くので、綺羅は私のそばに来たくて 繋がれた場所からヒィヒィ鳴いていた。興奮し過ぎて、赤チンが出ていたくらいに。
かと言って、ダンスが好きで好きで楽しんでいる、と言うよりは、やっぱり 終わった後の報酬への期待が膨らんでいただけなのだ。

このままじゃ いけない。
その日から ある取り組みを試してみることにした。効果があるかどうか分からないし、もしかしたらマイナス効果もでてしまうかもしれない。

そして本日、再び撮影にチャレンジ。
もう、撮影前に自分だけで踊る姿を 綺羅には見せない。少しのオビと 新しい取り組みだけ。
1回目、綺羅は1度も鳴かずに最後まで動けた!
綺羅自身が自分を抑制しようとしているのが よく分かった。そのため、1つ1つのムーブの溌剌とした印象はなくなってしまったけれど、コマンドに対して正確に反応できる。自制心を身につけることができるようになれば、自信をもって動けるようになるだろう。
3日前にルーティンの一部を変更したため、流れがスムースでないところがあったので、時間をおいて撮り直し。

2回目、少々の鼻鳴きが始まった。
やはり、頭を使いながら動く ということは疲れるのだろう。それに この取り組みはまだ始めたばかり。ムーブ自体はほぼ完璧だったにもかかわらず、ビデオカメラのHDの容量がいっぱいになってしまって撮影出来ていなかった

3回目、鼻鳴き 少々。
ムーブも精度が少し荒くなった。でも、まぁ、今の実力。このビデオを提出することにしよう。

新たな取り組み 急場しのぎになったけど、綺羅の本来の良さが出せるようになるまで継続してみよう。とりあえず 先が見えて よかった~。


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2012.01.29 / Top↑